驟雨 突然の雨に打たれても

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zoom RSS ほほえみの御仏・・・二つの半跏思惟像

<<   作成日時 : 2016/06/24 21:48   >>

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「相談する相手は仏像が一番。他言はしないし、黙って聞いてくださる。」と、どなたかが書いているのを読んだことがあります。差し迫った悩みごとはありませんが、この言葉を思い出させるような仏像にお目にかかって来ました。

東京国立博物館で来月10日まで、「ほほえみの御仏」と冠せられた日韓両国の二体の半跏思惟像展が開催されています。日本のものは、もちろん中宮寺門跡のご本尊である菩薩半跏像であり、もう一体は韓国国立中央博物館所蔵の韓国国宝78号の半跏思惟像です。

ガラスケースに入れられた二体の仏像が対峙するような展示は、背面に回って鑑賞することができるために本当に間近で拝することが可能です。中宮寺で拝したことは何度かありますが、これほどそば近くお目にかかる機会はこの先ないでしょう。

まずは、今更ながらこの仏像が木製であることに驚きます。黒光りしたそれは金銅製であると称しても、遠目からではわからないかもしれません。肩から腰にかけての流れるようなライン、背面に回ると肩から背中にかけての曲線、その美しさには目を奪われます。光背に刻まれた7体の仏をはっきりと目にすることができるのも今回の展示ならではです。

一方、韓国の半跏思惟像は、会場に入っての第一印象は中宮寺のそれよりも小ぶりなものであることに驚かされました。しかし、光背のない姿で宝冠を被りやや青みがかった銅製のそれは、清楚な美しさとでも表現すればいいのでしょうか、実に美しいと感じました。背面に残るわずかな彩色にこれまでの保存のご苦労を思いつつ、正面から眺めるのではなく、寧ろ右斜め方向から拝した時の右手人差し指と中指を頬に当てている表情により深い美しさを感じたのでした。

仏像は博物館ではなく、所蔵されているお寺の建物で見るべきであるという、僕のこれまでの考え方を再考する余地があるのかもしれないと感じさせるほど、この二つの半跏思惟像の美しさには胸が打たれました。




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