日本代表 望外の勝点3・・・・ロシアW杯コロンビア戦

苦しんできた日本代表が香川選手のPKとコーナーキックからの大迫選手のヘッドで、W杯初戦のコロンビアを破りました。日本代表が数的優位のアドバンテージを得た場面を考えると、ハーフウェイラインやや後方からの香川選手の右足アウトサイドで出されたルーズな浮き球のパスに対する大迫選手の対応がすべてでした。相手選手と競り合いながら足元にボールを残し、キーパーと1対1となり放ったシュートはセーブされましたが、走り込んできた香川選手のシュートが相手選手のハンドを誘ったのでした。

あの場面、キーパーは右に倒れていてゴールはがら空きの状態で、しかも香川選手のシュートは完全に枠内に飛んでいましたので、絵に描いたような決定的な得点機会の阻止であることは間違いありません。しかし、開始早々の時間でゲームの方向性を決定付けてしまう重要な判定になることを思うと、カードの色が黄色になってしまうことも考えられなくもありません。それだけに、PK の判定は当然としても、あの時間帯で一発レッドを出した主審の勇気と決断には敬服させられます。

一方で、ほとんどの時間を数的優位で戦うことになった日本代表の試合運びの稚拙さは目を覆うばかりでした。数多くのパスミスは、相手が一人少ない状態だったために傷口は広がりませんでしたが、今後の試合を思うとゾッとします。またゴールキーパーの川島選手の守備範囲の狭さは、ディフェンスラインの負担を大きくさせていますし、失点シーンはコンマ何秒かの反応の遅れがあったようにも思われます。

それにしても、ハメスロドリゲス選手の状態は悪く、ほとんど走れないので彼が交代出場してからはコロンビアのプレスがかからず、日本代表はポゼッションが高まりゲームを一方的に支配できるようになりました 。逆に考えると、彼の投入がなかったならば、一進一退の痺れるような状態が続き、勝点1に止まるか、あるいは勝点を失うケースもあったかもしれません。それほど、彼の出場はゲームの行方を左右したように思えてなりません。

目立った選手として、得点のいずれにも絡んだ大迫選手は、ギリギリのところで相手のシュートブロックに入ったり、ディフェンス面でも体を張ってプレーしていました。目立たない中では、90分間献身的な上下動を繰り返していた原口選手、絶妙の距離感でさりげなくボールを受けて、ボールを散らしていた柴崎選手はチームのポイントになっていました。

とにもかくにも、下馬評の高くなかった日本がコロンビアを下しました。ドイツがメキシコに不覚を取り、アルゼンチンがアイスランドの堅守を破れず、ブラジルはスイスに勝点2を落とすなど、大会は波乱含みの様相を呈してきました。

思い起こされるのは、1996年のアトランタオリンピックの日本代表です。初戦、マイアミの奇跡と呼ばれるブラジル撃破の後、ナイジュリアに屈し、最終戦でハンガリーを破りましたが、勝点6で3チームが並び得失点差で涙を飲んだことです。あの時の試合の並びも南米、アフリカ、東欧でした。そして何よりもその時の監督が西野さんでした。

果たして日本代表がグループリーグを突破して、二次リーグに進むことができるのでしょうか。1996年の悪夢を払拭し、2014年ブラジルW杯の汚名を挽回できるのか、疑念を持ちつつも密かに期待しています。