宝島社広告の衝撃・・・1月7日の朝日・讀賣朝刊

「嘘つきは、戦争の始まり。」
大きな見出しが目に飛び込んできました。数々の示唆に富んだ新聞広告を打ってきた宝島社の今朝の朝日新聞17、18面見開き全面です。左に油にまみれた水鳥の写真。

短いけれども強烈な文章が胸に迫ってきます。一部引用させていただきます。
「『イラクが油田の油を海に流した』その証拠とされ、湾岸戦争本格化のきっかけとなった一枚の写真。しかしその真偽はいまだ定かではない。(中略)陰謀も隠蔽も暗殺も、つまりは、嘘。そして今、多くの指導者たちが平然と嘘をついている。この負の連鎖はきっと私たちをとんでもない場所へ連れてゆく。(中略)嘘に慣れるな、嘘を止めろ、今年、嘘をやっつけろ。」

一方、政権べったりとされる讀賣新聞も同じ17、18面見開きにイタリアの史跡「真実の口」の写真を背景にして、「敵は、嘘。」の大見出しです。

朝日と若干ニュアンスを変えた文章。
「いろいろな人がいろいろな嘘をついている。子供の頃から「嘘をつくな」と言われてきたのに嘘をついている。(中略)世界中にこれほど嘘が蔓延した時代があっただろうか。いい年した大人が嘘をつき、謝罪して、居座って恥ずかしくないのか。(以下略)」

まさに思い当たることばかりです。真実はそれぞれあるであろうけれども、事実は一つであるにもかかわらず、その事実を捻じ曲げようとする風潮にある種諦めを感じつつ、いつの間にか慣らされてしまっていることにハッとされられました。

そういえば、元日の朝日朝刊。岩波書店の全面広告での勇気ある言葉。
「基本を学ぶ 自分で考える」の見出しの下で、憲法を考えることについて次のように述べています。
「(前略)いま日本で起きているのは、こうした国の根幹、暮らしの基本に手を付けようという動きです。国民の多数が喫緊の課題と考えず、改められる条文も改められるべき理由もはっきりしないまま、改憲の機運だけが政治によって高められようとしている事態を、どう考えたらいいのでしょうか。憲法に制約されるべき行政の長が、率先して改憲の旗を振るという事態を、どう考えるべきでしょうか。(中略)問われているのは、いずれも原理的な問題です。(以下略)」

物事に対して、もはや単に関心を持ち続けるだけではなく、声を上げなければならない段階に来てしまっているのかもしれません。今朝の宝島社の広告は、僕たちにそうした感覚を呼び覚ますものに思いました。

世は改元を控えて祝賀ムードが漂っていますが、時代に対する言いようのない不安が澱のように溜まっているようで、底知れぬ恐ろしさすら感じています。