映画「新聞記者」で民主主義を考える

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7月2日 公開後間もない映画「新聞記者」を鑑賞してきました。映画館に足を運ぶのは「風に立つライオン」以来ですから、実に4年ぶりです。
原案となったのは、東京新聞記者の望月衣塑子記者の著になる角川新書「新聞記者」です。折しも「官邸官僚」(森功さん著)、「報道事変」(南彰さん著)、「同調圧力」(望月衣塑子さん、前川喜平さん、マーティン ファクラーさん共著)を読み終えたばかりで、改めて国家権力に対峙する メディアの役割や言論の自由を考えたところでしたので、期待を胸に出かけたのでした。

映画自体のあらすじは他に譲るとして、何よりも現在わが国で起こっている事象を連想させるような筋書きの秀逸さと、女性記者役を演じたシム・ウンギョンさんと内閣情報調査室の官僚役を演じた松坂桃李さんの好演で2時間弱の上映時間があっという間に過ぎてしまいました。

ストーリーがテンポよく進む中で、主役の二人の内面の動きや官僚組織の背後にいる政治家を観客に考えさせる手法は、劇場にいる私たちを現実の世界に引き戻します。

「この国の民主主義は形だけでいいんだ。」
主役の官僚の上司の最後の言葉に、現在のわが国社会の病巣が炙り出されたと感じたのは、僕だけではないでしょう。読みかけの「メディア おまえは戦っているか」や「民主主義の死に方」を思い起こしながら、この国のあり方や子どもたちや孫たちの生きていく時代を考えると大きな危惧を感じざるを得ません。

そして、「作ってはいけないんじゃないか」という同調圧力を感じつつの製作過程であった。そうパンフレットの中で語るプロデューサーの言葉が妙に真に迫りました。

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