驟雨 突然の雨に打たれても

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zoom RSS 表現の自由を考える・・・「絶歌」出版と自民党議員の勉強会「文化芸術懇」

<<   作成日時 : 2015/06/28 04:40   >>

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今年の6月は憲法を考える月となりました。4日の衆議院憲法調査会での3人の先生方からの安保法制に対する本質的なところでの憲法違反という問題提起のみならず、ここに来て、いわゆる「表現の自由」を巡っての問題が大きくクローズアップされてきました。

一昨日訪れた書店に太田出版から刊行された「絶歌」が平積みされていました。1997年、社会に衝撃を与えた神戸児童連続殺傷事件の犯人による手記です。白い表紙に黒文字のタイトルのそれは、色とりどりの表紙の本が並ぶ中で、異様でした。手にすることさえぞっとしてしまう感情が僕の中に芽生えるとともに、20年が経過した今、改めて被害者の遺族の感情を逆撫でするような今回の出版に激しい憤りを感じざるを得ません。

自己の犯罪を綴り、それにより印税収入という経済的利益を手にするという行為は、人として許されるべきではありません。一般的に考えれば、自己顕示欲の発露そのものであり、破綻した性格は今以て変わっていないと思われます。憲法が保障した表現の自由は、もちろん尊重すべきであり、刑を終えた個人の社会復帰の道を閉ざすことを否定するつもりはありませんが、手記を広く世に出すことの手助けをした出版社の意図にはどうしても賛同することはできません。

時あたかも投票権の年齢引き下げが決定されました。少年法のあり方についても今後新たな議論を巻き起こしそうです。

そして、今まさに驚くべきは、自民党議員による文化芸術懇話会でなされた数々の発言です。各種メディアで大きく取り上げられるのは当然のことですし、改めて民主主義への挑戦などという以前に、その思い上がりと品格の欠如に開いた口が塞がりません。その懇話会に呼ばれた講師の小説も何冊か読みましたが、感情的にはその本を破ってしまいたいと思いたくなるような気分になります。また、会の名称「文化芸術」の名に値しない会合のギャップにも愕然とさせられます。

何を言ってもいいという表現の自由があることは当然ですが、マスコミに圧力をかけて黙らせてしまえという趣旨の発言がその会合でなされたという事実は、政権を担う政党の驕りとともに議員としての資質の劣化を感じてしまいます。昨日の新聞各紙の多くはその社説でこの問題を取り上げていましたが、政権寄りの論調が多い読売新聞までもが「独善的な言動は看過できない」と述べていました。

また、冒頭以外非公開で行われたはずの会合での発言が漏れてきてしまうという脇の甘さも笑止ですし、「首相を後ろから撃つような行為」という党の幹部の発言も事の重大さの認識を全く欠いていると言わざるを得ません。

わが国はどこに向かって行くのでしょうか。昭和初期の日本もこうだったのでしょうか。ナチスによって崩壊して行ったワイマール体制もこうだったのでしょうか。安保法制を審議する国会で、質問にまともに答えているとは思えない政府の姿勢に不安はますます募ります。

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