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zoom RSS 「始皇帝と大兵馬俑」展の開会式

<<   作成日時 : 2015/10/26 22:53   >>

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東京国立博物館において「始皇帝と大兵馬俑」展が明日10月27日に開幕するのですが、それに先駆ける機会を得てその開会式と内覧会に行ってきました。NHKの女性アナウンサーの司会で行われた開会式では、館長の挨拶に始まり、中国陝西省文物局次長、そして後援する中国大使館臨時大使の挨拶が行われました。中国関係者の挨拶は日本語通訳の言葉で聞いたのですが、臨時大使の挨拶には思わず考えてしまう言葉が含まれていました。

時折笑みを浮かべて話す臨時大使の様子は好ましく思われました。しかし、秦の始皇帝が築いたとされる万里の長城に話が及んだ時のことです。万里の長城は外敵の侵入を防ぐものであり、中国は紀元前の昔から守ることに専念してきた旨の発言をされました。万里の長城の話しで僕は咄嗟に北方の匈奴のことを思い浮かべたのですが、昨今の中国の海洋進出のことに考えを及ぼさざるを得ませんでした。

もちろん、通訳を通しての言葉であり、僕の考え過ぎかもしれません。しかし、陝西省文物局次長のものとは明らかに違う政治的なメッセージが含まれていたように思われます。確かに、好意的に考えると中国歴代王朝の中で版図を拡大したのは、元、いわゆるモンゴル帝国や乾隆帝の世に全盛を迎える清も異民族の王朝でした。しかるに現在の共産党政権が南シナ海で既成事実化を図るかのような行いは、決して自国の領土にのみ留まるというようなものではないでしょう。その是非はともかく、文化的なイベントに政治的な匂いを感じさせるメッセージには、やはり違和感を禁じ得ませんでした。

さて、開会式の後のテープカットを経て、いよいよ展覧会場に入場です。この日ばかりは無料で貸し出しの音声ガイドをお借りして、順路に添って進んで行きます。時間が1時間30分程度と限られていますので、展示されたすべてのものをじっくりと鑑賞する余裕はありませんが、開幕後であれば観覧者で混雑して思うように観られないことを考えると、観覧者が限られているということの自由度は感じました。鑑賞するにあたっては、やはり中心は将軍俑、歩兵俑、立射俑など兵馬俑と呼ばれるメインの展示物です。間近で、しかも360度どの方向からも観ることができる展示方法はこうした展覧会ならではです。2千数百年を経て写実的で生き生きとしたものが今に伝えられている奇跡と、当時の技術水準の高さに改めて驚かされます。

しかし、俑の一体一体を観るのも素晴らしいですが、やはり15年ほど前に現地西安で観たその集合体の圧倒されるような思いには及ばないのは当然です。それにしても、1974年に偶然の産物で発見されたという兵馬俑。文化大革命以前に発見されていたら、果たして今日まで伝わっていなかったかもしれないと思うとともに、イスラム国によってパルミラ遺跡が破壊されていると伝えられていることに胸が傷みます。

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