東寺 空海と仏像曼荼羅

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東京国立博物館で3月26日から開幕する「東寺 空海と仏像曼荼羅」展の内覧会に行って来ました。桜が開花したこの時期に上野公園に足を運び、幾度となく訪れ拝観した仏像群がどのように展示されるのだろうかという興味に心は踊ります。

開会セレモニーを終えて、いざ会場へ。入り口付近から渋滞となっている状況を抜け出して、立体曼荼羅を目指します。一つ一つの仏像は、運慶や快慶などの高名な仏師の手によるものではありませんが、正に群をなしているとでも言うような立体感に圧倒されてしまいます。平面の曼荼羅では感じられないであろう真言密教の世界に、教義は理解できなくても、心が洗われるような思いに包まれました。

東寺の講堂で手を合わせ何度も拝観したのですが、須弥壇に安置された仏像を正面からのみ見ることしかできません。しかし、仏像の背後に回ることもできて360度どの方向からも見ることができることは新鮮でした。そして、何よりも光の当て方がより一層仏像を浮かび上がらせ、その世界に引き込んで行かれるようになるから不思議です。仏像を本来安置されている寺院で見るのか、博物館で見るのか、信仰の対象か、美術品と考えるのか、これらのことを改めて考えざるを得ませんでした。

写真撮影が許されている帝釈天騎象像も見事ですが、それにも増して印象的だったのは、都を守護するために羅城門に安置されていたという兜跋毘沙門天立像でした。中国唐代のものというこの像は、緻密さには欠けるように思いましたが、明らかに日本のものとは異なる佇まいです。

それにしても、21体のうち15体も東京に出て来てしまっていたら、東寺講堂はどうなっているのだろうかと、心配になりました。