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三国志展で感じたこと

中国の2世紀末、後漢末からの三国鼎立の時代。さまざまな英雄たちが登場する三国志の世界は、日本でも小説を通しておなじみの時代です。 かく申す僕も学生時代に吉川英治さんの小説を読み、その後も北方謙三さんや宮城谷昌光さんの小説も読破しました。いわゆる大河小説というべく何巻にも渡る小説ですが、血沸き肉躍るという思いにその長さを全く…
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映画「新聞記者」で民主主義を考える

7月2日 公開後間もない映画「新聞記者」を鑑賞してきました。映画館に足を運ぶのは「風に立つライオン」以来ですから、実に4年ぶりです。 原案となったのは、東京新聞記者の望月衣塑子記者の著になる角川新書「新聞記者」です。折しも「官邸官僚」(森功さん著)、「報道事変」(南彰さん著)、「同調圧力」(望月衣塑子さん、前川喜平さん、マーテ…
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宝島社広告の衝撃・・・1月7日の朝日・讀賣朝刊

「嘘つきは、戦争の始まり。」 大きな見出しが目に飛び込んできました。数々の示唆に富んだ新聞広告を打ってきた宝島社の今朝の朝日新聞17、18面見開き全面です。左に油にまみれた水鳥の写真。 短いけれども強烈な文章が胸に迫ってきます。一部引用させていただきます。 「『イラクが油田の油を海に流した』その証拠とされ、湾岸戦争本格化のきっ…
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闇に浮かぶ興福寺中金堂

ほぼ半年ぶりに奈良に来ています。自分自身の今回のテーマは、再建された興福寺中金堂にお参りすることと、正倉院展で御物を鑑賞することでしたが、残念ながら正倉院展はやや期待にそぐわず、それよりも再建された興福寺中金堂の佇まいに圧倒されてしまいました。 目に飛び込んできた中金堂には、どのような美辞麗句を用いても言い尽くせないような…
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無力感と諦めに支配されそうな心と戦う

民主主義の根底を覆すようなことや社会を揺るがすことが頻発しても、何も変わらずに毎日が過ぎていきます。これでいいのかと思っている人は数多く存在するであろうし、そう信じたいと思っています。 人の上に立つ人間が持つべき気高さや謙虚さをまるで感じられない時代になってしまいました。現政権の下での国有地不当売却問題や国家戦略特区についての不当…
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「憲法の良識」 長谷部恭男先生

「時代にそぐわないと時の首相が思ったからといって、『新しい時代への希望を生み出すような憲法のあるべき姿』に日本国憲法を変えてしまおう、というのは筋の通らない話です。憲法は、ちっとやそっとのことで揺らいではならない社会の長期にわたる仕組みや原則を定めたものです。それを一時の権力をもった人の思い込みだけで変えようというのは、良識に反すること…
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辺見庸さん 「1★9★3★7(イクミナ)」

僕が所属している団体、それは業務遂行上必ず加入しなくてはならないのですが、昨年からその団体の定期総会の冒頭に国歌斉唱をすることになりました。サッカー場で日本代表の試合の前に歌う「君が代」とは、明らかに違う異質なもので、暗く澱んだ薄気味悪さに近い雰囲気を感じています。 昨年の秋以降、書く意欲が急速に萎んでいます。立憲主義に明らかに反…
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談山神社で廃仏毀釈を思う

黒岩重吾さんの古代小説、「落日の王子 蘇我入鹿」や「天の川の太陽」影響が強かったせいか、中大兄皇子(後の天智天皇)や中臣(藤原)鎌足を好きになれませんでした。そのため、奈良を訪れても談山神社に足を運んだことは一度もありませんでした。 しかし、この四月に初めて訪れると、檜皮葺の十三重塔のあまりの美しさに目を奪われ、境内の偉容…
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むしろ長安は奈良にある

「むしろ長安は奈良にある」とは、司馬遼太郎さんの名著「街道をゆく・奈良散歩」の中にある言葉です。長安、現在の西安市には大雁塔や小雁塔とよばれる磚(レンガ)が残されているけれども、その他には大唐の栄えをしのぶ建造物はなにもない、と述べた後に続けています。 桜が終わりを告げ、このゴールデンウィークの正に谷間の4月20日過ぎに、…
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本を読んで深く考える・・・読書週間に

朝晩の空気に冷たさを感じる季節となってきました。まさに秋本番、文化の秋、そして読書の秋です。そんな中、今年も読書週間が始まっています。 ネットに繋がっていることが当たり前の社会になり、活字離れが叫ばれて久しいですが、本を読むことの重要性は以前にも増して重要になってきていると思わざるを得ません。紙の質感を指先で感じながら、活字を拾い…
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明日の強行採決を前にして

このままでいいはずはない。 本を取り寄せ、焦って、貪るように読んでいる。 「ワイマル共和国・・ヒトラーを出現させたもの」1963年初版、著者:林健太郎(中公新書) 「ヴァイマル憲法とヒトラー・・戦後民主主義からファシズムへ」2015年6月初版、著者:池田浩士(岩波現代新書) 「ヒトラーを支持したドイツ国民」2008年初版…
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表現の自由を考える・・・「絶歌」出版と自民党議員の勉強会「文化芸術懇」

今年の6月は憲法を考える月となりました。4日の衆議院憲法調査会での3人の先生方からの安保法制に対する本質的なところでの憲法違反という問題提起のみならず、ここに来て、いわゆる「表現の自由」を巡っての問題が大きくクローズアップされてきました。 一昨日訪れた書店に太田出版から刊行された「絶歌」が平積みされていました。1997年、社会に衝…
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「実学か、教養か」・・・3月12日朝日新聞「経済気象台」に思う

朝日新聞の金融面に「経済気象台」というコラムがあります。社外の方がペンネームを用いて執筆しているコーナーで、比較的読みやすく天声人語とともに欠かさず読んでいます。 およそ1か月前のそれは、法科大学院が淘汰されつつある現状から、大学も「経営品質」が問われる時代になった、と切り出しています。その中で、特に教育の「能力」と「中身」が問わ…
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船戸与一さん 「満州国演義 第9巻 残夢の骸」

2007年4月に第1巻が刊行されてからほぼ10年をかけた大河小説が完結しました。「残夢の骸」とのサブタイトルが冠せられた船戸与一さんの「満州国演義」第9巻を読み終えました。 第1巻の冒頭、慶応4年8月の官軍による会津攻めの場面で幕が開いたこの小説は、昭和21年5月、敷島四郎が広島の地に立つ場面で幕を下ろします。昭和を描いたこの物語…
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映画 「風に立つライオン」

映画館に行ったのは本当に久しぶりです。最後に観た映画のタイトルさえも記憶の彼方です。そんな僕がさだまさしさんの名曲「風に立つライオン」をベースに彼自身が描いた小説を原作とする映画を観て来ました。 小説を原作とする映画がそのイメージとは大きく異なることはよくあることです。しかし、小説のアフリカ編を切り取った形で製作されたこの映画は、…
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戸塚啓さん「惨敗の理由」

「日本人の日常に馴染んだ言葉に、『気をつけて』というものがある。外出する子どもに、『気をつけていってらっしゃい』とか『車に気をつけて』と声をかける親は多い。ホテルや旅館の従業員も、かなりの確率で『お気をつけて』と宿泊客を送り出す。(中略)外国のホテルでフロントにルームキーを預け、『良い一日を』と声をかけられた僕は、どこへ行こう、何に乗ろ…
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内田選手と三村祐輔さん 「淡々黙々~内田篤人、ワールドカップ完全戦記」

監督の八百長問題が降りかかり、僕たちもどこかモヤモヤした気分で、間もなくアジアカップが開幕します。そのプレースタイルと肩肘張らないスタンスが僕にとってお気に入りの右サイドバック内田選手は、痛めていた右足に治療に専念するために代表を辞退しました。今後のことを考えると賢明な判断をしたと思いますが、彼のいない日本代表はやはり寂しく感じます。 …
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今年も読書について考える・・・出版社の元日新聞広告から

朝日新聞の従軍慰安婦報道問題以来、僕も新聞報道に対する信頼は揺らいでしまいました。以前ほど丹念に記事を読もうとする意欲が減退してしまったことは否定しようがありません。 しかし、お正月の新聞各紙に掲載される出版社の広告は、気が利いたキャッチコピーとともに考えさせられる短文にハッとさせられます。今年も元日の朝刊に掲載されたそれらは、味…
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矢野大輔さん「通訳日記」・・・ザックジャパン1397日の記録

ザッケローニ監督の通訳を務めた矢野大輔さんの日記をまとめた「通訳日記」を読み終えました。その内容の深さにメモを取り、じっくりと読み上げたと表現するのがふさわしいかもしれません。史上最高とも称された日本代表の14年ブラジルW杯は大きな失望を僕たちにもたらしました。その検証らしいものが協会からなされない今、本書は代表の裏側で何があったかを知…
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伊東潤さん「池田屋乱刃」

このところ、精力的に作品を発表し続けている伊東潤さんが、今度は幕末という時代にスポットを当て、しかも有名な池田屋事件に絞ってこれに遭遇した人物を描き出しました。五人の志士たちを小説現代に連作長編として掲載された本書は、重厚感を感じるというよりは寧ろ、ライトな感覚で一気に読み終えることのできるものです。今年は著者の数編の小説を読みましたが…
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葉室麟さん 「緋の天空」

歴史小説といえば、群雄割拠する戦国時代や尊王攘夷論を中心に社会が沸騰する幕末を時代背景とするものが圧倒的に多いでしょう。それは、吉川英治さんや山岡宗八さん、司馬遼太郎さんの小説をみても明らかです。もちろん、僕もこれら大家と称される小説家の作品に感化された面は否めません。 異色と思われたのが飛鳥、奈良時代にスポットを当てた黒岩重吾さ…
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あらためて日本代表のブラジルW杯を振り返る

各年代の日本代表のアジアでの戦いの9月が終わりました。宿敵韓国の厚い壁に阻まれ、それぞれの世代の代表が次のステージに進むことができませんでした。 来年行われる「FIFA U-17 World Cup 2015 Chile」大会への出場をかけたAFC U-16選手権準々決勝は、若き日本代表がキックオフ直後からボールを支配し、韓国を圧…
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さだまさしさん 「ラストレター」

さだまさしさんの小説、最新刊は週刊朝日に連載されたものを加筆修正した「ラストレター」です。僕たちの年代であるならば、誰もがわかる文化放送の深夜放送セイヤングをモデルとした物語です。平易な文章と自分自身の生きた青春時代を重ね合わせることで一気に読んでしまいました。 コンサートトークで彼が取り上げる、知る人ぞ知るおなじみのテーマが、文…
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秦郁彦氏 「慰安婦と戦場の性」・・・朝日新聞慰安婦報道を考える

僕たちは、いったい何を信じればいいのでしょうか。さまざまな媒体を通じて氾濫する情報の中に否応なしに身を置かざるを得ない現代社会の中で、論調の違いはあっても新聞は事実を伝えるものだと思っていました。 8月5日付の朝日新聞の特集「慰安婦問題 どう 伝えたか」の記事を読んで、愕然としました。クォリティペーパーとは、所詮この程度のものでい…
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「憲法主義」 南野准教授と内山奈月さん

「アイドルグループAKB48のメンバーで慶応大1年の内山奈月(なつき)さんは、幼い頃から文章の暗記を特技としている。 」との書き出しで始まる7月27日の天声人語を読むまでは、この本を知りませんでした。早速、アマゾンで取り寄せようとしましたが、一時的に品切れで入荷未定とのこと。逆に地方都市の書店では残っているかもしれないとの思いから近くの…
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伊東潤さん「野望の憑依者」

歴史小説の題材として取り上げられる時代背景としては、戦国時代や幕末が圧倒的に多いでしょう。そうした中で古典文学として平家物語とともに伝えられてきたのが、鎌倉幕府滅亡から建武の新政、南北朝を描いた太平記です。歴史小説としても多くの作家によって取り上げられています。 その太平記は僕にとっても好きなジャンルで、これまでにも山岡荘八さん、…
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東大寺長老 森本公誠さん「私の履歴書」・・日経新聞連載始まる

2004年から3年間の東大寺第218世別当職を経て、現在は東大寺長老職にある森本公誠師を知ったのは、4年ほど前に講談社から出版された「聖武天皇 責めはわれ一人にあり」を読んでからでした。正倉院宝物の一つである螺鈿の琵琶の写真を使った美しい表紙とサブタイトルの響きに吸い寄せられるように買ってしまったものでした。 僕にとっての東大寺は…
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がんと闘う

今月初め、がんの告知を受けた友人をがん研有明病院に見舞ってきました。国民の2人に1人ががんに侵される時代となった今、決して他人事では済まされません。8日付の読売新聞「地球を読む」のコーナーでも、日本対がん協会会長である垣添忠生先生が、働く世代のがん患者の復職には大きな困難が伴う現実について述べていました。 有明という海を臨む、とも…
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伊東潤さん「天地雷動」・・・戦争と平和を考える

日本史の教科書で目にする長篠合戦屏風絵を表紙とした、伊東潤さんの近刊「天地雷動」。書店に平積みにされていたその表紙と帯に惹かれました。著者の小説を読むのは初めてのことですし、戦国時代を描く歴史小説を読むのも久しぶりです。  この数年、読書欲を掻き立てるような歴史小説の刊行が少ないとの思いがあっただけに、期待して読み始めたのでした。…
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小川榮太郎さんによる 「『永遠の0』と日本人」

百田尚樹さんの小説「永遠の0」は、新たにハードカバーで増刷されるほど売れ行き好調で、映画の興行成績も順調に推移しているようです。さて、その映画の封切直前の昨年暮れに刊行されたのが、小川榮太郎さんによる本書「『永遠の0』と日本人」です。 書店の店頭に並べられたこの本の帯に踊る「特攻とは何だったのか」、あるいは「『大東亜戦争』を戦い抜…
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